認知行動療法のこと

OCD(強迫性障害)の精神療法として認知行動療法が注目されています。
認知行動療法は元々、精神分析から派生した暴露行動療法が元になっています。
その後、第二世代として1970年頃から出てきたのが認知行動療法ということになります。
今、精神科の病院などで一般的に行なわれているのが、この第二世代の認知行動療法ということになりますが、これもまだ完成されたものではなく、1990年頃から第三世代の認知行動療法が出てきています。
そして、この第三世代の認知行動療法森田療法の考え方にかなり近づいていると言われています。
このように今、精神科の病院などでも取り入れられ始めている認知行動療法は、まだ発展段階のものであり、流れとしては森田療法に近づいているのですが、少なくともOCD(強迫性障害)に対しては、森田療法のような効果は得られていないと思います。
これはOCD(強迫性障害)の症状が、うつ病とは異なり、「とらわれ」という心理的なメカニズムから起こっているからなのです。
つまり、今の認知行動療法は、OCD(強迫性障害)の症状自体に目を向け、これを無くそうとするところから出発しているために、「とらわれ」を解消することは出来ないのだと思います。
つまり、「とらわれ」は森田療法的なアプローチにより、「あるがまま」に受け止めることが出来るようになって初めて解消してくるものなのです。
しかし、ここに気付いているお医者さんは、今、ほとんどいないのではないかと思います。
皇太子妃の雅子様の症状が一向に改善しないのも、薬物療法認知行動療法といった方向の治療しか行なわれていないからだと個人的には感じています。
つまり、森田療法的なアプローチをすれば、雅子様の症状も充分、改善してくるのではないかという気がしています。